「玄関ドアがバタンと勢いよく閉まる」
「調整ネジを回してみたけれど、直らない」
ドアクローザーは、見た目に破損がなくても
内部の油圧が低下すると制御が効かなくなり、調整では改善しません。
埼玉県さいたま市南区の築20年前後の戸建てでは、
重厚な玄関ドアの負荷でドアクローザーが劣化していました。
この記事では、施工事例とあわせて、実際の交換作業を工程ごとの写真つきで解説します。
取り外し時の危険なポイント、取り付けの位置合わせ、閉まる速度の調整方法まで、順を追ってご紹介します。
施工画像

依頼者様の詳細
お客様情報
- 住所:埼玉県さいたま市南区武蔵浦和
- 名前:Y様
- 施工日:2025年3月19日
- 住宅種別:戸建て(築20年前後)
- ご依頼内容:玄関ドアクローザーの交換(油圧低下による閉まり不良)
参考価格
ドアクローザー交換 23,000円〜(普通扉用)
依頼内容(お客様のお困りごと)
「玄関ドアが勢いよく閉まって怖い」
築20年前後の戸建て住宅で、
玄関ドアが勢いよく閉まってしまうとのご相談でした。
実際に確認すると、ドアクローザーの効きが弱くなっており、
開閉時に減速が効かず「バタン」と強く閉まる状態になっていました。
玄関ドア自体はご主人がこだわって選ばれたとのことで、
重みのあるしっかりした造り。
その分ドアクローザーへの負荷も大きく、経年劣化が進んでいたと考えられます。
なお、ラッチボルトや玄関シリンダーにも使用年数相応の消耗が見られましたが、
今回は「まずはドアクローザーだけ交換したい」というご要望でしたので、対象を絞って対応しています。
コバヤシのご提案
調整では直らない「油圧低下」

今回の症状はドアクローザー内部の油圧低下によるもので、
調整では改善しない状態でした。
ドアクローザーは見た目に大きな破損がなくても、
内部の油が抜けることで制御が効かなくなり、今回のように勢いよく閉まる症状が出ます。
調整ネジは、正常に動いているドアクローザーの速度を微調整するためのもの。
油が抜けた状態では、ネジを回しても本来の性能には戻りません。
そのため今回は、本体ごとの交換をご提案しました。
※ドアクローザーには寿命があり、交換を検討すべきサインがあります。
詳しくはこちらの記事で解説しています。

今回の作業内容|ドアクローザー交換の流れ
ここからは、今回Y様宅で行った交換作業の流れをご紹介します。
ドアクローザーの交換は一見簡単そうに見えますが、
常にテンション(張力)がかかった部品を扱うため、手順を誤るとケガにつながる危険があります。
実際の現場ではどのような点に気をつけながら作業しているのか、
当日の写真とあわせてご覧ください。
【今回の取り外しの流れ】
- アームとブラケットの接続部分を外す
- ブラケット側のネジ(一般的に4本)を外す
- 本体の固定ネジ(2本程度)を外す
- 台座となる取付プレートのネジを外す
取り外し①|アームとブラケットの接続を外す

最初に外すのが、アームとブラケットの接続部分です。
そして、この工程が交換作業の中で最も危険なポイントになります。
ドアを開いた状態では、ドアクローザーに常に引っ張られる力がかかっています。
その状態でネジを外すと、アームが勢いよく戻り、顔や体に当たる危険があります。
今回もドアを安定した状態に保ち、
アームを手でしっかり押さえながら慎重に取り外しました。
この工程で気をつけていること
・ドアを開いたままでは外さない(アームが勢いよく戻るため)
・アームは必ず手で押さえながら作業する
・脚立の上での作業になるため、体勢を安定させる
取り外し②|本体の固定ネジを外す

アームを外したら、ブラケット側のネジ(一般的に4本)を外し、
続いてドアクローザー本体を固定しているネジ(2本程度)を外します。
ここで注意したいのが、本体の重さです。
ドアクローザー本体には相応の重量があるため、ネジをすべて外すと落下する危険があります。
本体を手で支えながら、最後のネジを外していきます。
高い位置での作業になるため、落とすと足元のケガや床の破損にもつながります。
取り外し③|本体をスライドさせて台座を外す

本体は、外側にスライドさせることで台座から取り外せます。
最後に、台座となる取付プレートのネジを外せば、取り外しは完了です。
先ほどの写真のように、今回も台座まわりが油で汚れていました。
新しい本体を取り付ける前に、しっかり拭き取っています。
取り付け①|ブラケットをドア枠に固定する

取り付けは、取り外しと逆の手順で進めます。
ここからは位置合わせが仕上がりを大きく左右します。
まずはブラケットをドア枠側に固定します。
先にブラケットの位置を決めることで、このあとの本体・アームの位置が正しく決まります。
取り付け②|台座の位置を調整して固定する

次に、本体を載せる台座(取付プレート)を固定します。
このとき、既存のネジ穴をそのまま使えるとは限りません。
機種が変われば穴位置も変わるため、新しい本体に合わせて位置を調整する必要があります。
位置がずれたまま固定すると、アームが正しい角度で接続できず、動作不良の原因になります。
取り付け③|台座に本体を取り付ける

台座に本体を差し込み、横のネジを締めて固定します。
取り外しのときと同様、本体には重量があるため、
片手で支えながら確実にネジを締めていきます。
取り付け④|アームと本体を接続する


最後にアームと本体を接続します。ここが最も重要な工程です。
ポイントは2つあります。
- アームが一直線になる位置で接続すること
- アームが内側に入りすぎず、外側に適切に出る位置に調整すること
この位置がずれていると、ドアクローザー本来の性能が発揮されず、
閉まり方が不安定になったり、部品に余計な負担がかかったりします。
開き角度の設定|戸建てなら110度前後

ドアがどこまで開くかという角度も、重要な設定ポイントです。
今回は戸建てということもあり、おおよそ110度前後で止まるように設定しました。
この角度なら、荷物の出し入れやベビーカーの通行もしやすくなります。
一方で、開きすぎるとドアが壁や外壁に当たり、
ドア本体や周囲を傷める原因になります。
住まいの状況に合わせて、その都度角度を決めています。
速度調整|2段階のネジを使い分ける

最後にスピード調整を行います。
ドアクローザーには通常、2段階の調整機能があります。
- 1番のネジ:開いてから閉まりきるまでの大部分(約8割)
- 2番のネジ:最後に閉まりきる直前の部分(約2割)
今回もこの2つをそれぞれ調整し、
ドアの重さに合わせて、全体で6〜8秒程度で閉まるように仕上げました。
調整ネジは非常にデリケートで、わずかに回しただけでも閉まる速度が大きく変わります。
少しずつ回してはドアを開閉し、変化を確認しながら合わせていきました。
交換の効果はドアクローザーだけにとどまらない
こうした手順と調整を行うことで、
ドアクローザーは本来の性能を発揮し、ドア全体への負担も軽減されます。
今回はドアクローザー交換のみの対応でしたが、
開閉の衝撃が減ったことで、ラッチボルトや玄関シリンダーへの負担も軽減されています。
「バタン」と閉まる衝撃は、ドアクローザーだけでなく、
蝶番・ラッチボルト・錠ケース・玄関シリンダーにも繰り返し伝わり続けます。
結果として、玄関ドア全体が長く使える状態に整いました。
お客様の声


「ドアが勢いよく閉まって怖かったのですが、交換してもらって安心しました。
取り付けの説明も分かりやすくて、とても参考になりました。」
こんなお悩みの方へ
・「玄関ドアがバタンと勢いよく閉まる」
・「調整ネジを回しても直らない」
・「本体やその周辺に油のようなものが付いている」
油が漏れている時点で、内部の油圧機構は正常に働いていません。
調整では直らないため、本体交換が確実です。
なお、ドアクローザーの取り外しはテンションのかかった部品を扱うため、
手順を誤るとアームが勢いよく戻り、ケガをする危険があります。
脚立での高所作業にもなるため、無理をせずご相談ください。
画像確認・お見積もりは無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。



